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も役に立ちます。行政の場合予算内で事業が確立できなかった時に、それは失敗したと請うこともありますが、予算が削減されたり、プロジェクトが終わったとしてもお互いが助け合っているという関係は予算などには支配されずに残っていくのです。人々が体験した思いやりの心は継続していきます。
とても大切なことなので繰り返しますが、ボランティアをすることで行政を助けています。私達がボランティアをすることで行政は何もしてくれないのではないか、という考えになるかもしれませんが、行政は行政としてもっと他にやらなければならない仕事があり、決して私達が行政の仕事を取り上げるということはありません。税を払っている住民として、そして行政として、お互いが歩み寄るということが大切だと思います。
今までの伝統の上に立ってというのではなく、今こそ新しい未来に向かって新しい制度をデザインしていく必要があると思います。ですから行政、住民、企業が一緒になって活動し、2000年を迎えたいと思います。

 

長倉 ありがとうございました。新しいデザインという言葉は本当に胸を打つ言葉だと思いました。今日は非常に短い時間ですので、パートナーシップをどう組むかを具体的に話すことはできませんが、各フィールドでご活躍の皆さん方の考えや問題点を提示していただくことによって、パートナーシップが必要ということが導き出せればと思い、この時間を持ちました。皆さん方の活発なご発言で非常に分かりやすく、なおかつ問題点もあぶり出されたのではないかと思います。最後に、これからの抱負または言い忘れたことがございましたらご発言願います。

 

●これからの活動目標・展望について

 

稲葉 最初に私は働く女性を助けたいと言いました。これからも私達の活動基盤は女性、そして男性も含めて働く人が安心していい仕事をしていただくための環境を整えることが大切だと思います。できれば私達のグループもそのような助けを求められたら応えられる選択肢の1つの草の根団体になりたいと思っております。今もそうですが、これからも笑顔が報酬で頑張っていきたいと思います。
なお、時間預託を採用しておりますが、他の団体とのネットワークも考えて、単価を定めていますが、できれば今の1時間600円をなるべく小さい数字にしていきたいと思います。
また、私はたまたま学ぶ機会を与えられて少し勉強することができました。その時に出会った女性たちが地域で何らかの形で実践をして、小さな地域の活動が生まれ、それがネットワークとして広がれば、ボランティアの気持ちのあるいい地域社会ができるのではないかと思います。

 

鈴木 これから考えていることは先程から触れておりますが、市民のあらゆる活動をすべてボランティアという視点でとらえて進めていくことだと思います。市民がすべきことと行政がすべきこと、両方が共同ですべきことの兼ね合いをうまく出し合っていくことが必要だと思いますし、ボランティア活動が街づくりの1番の大事なポイントになると考えて

 

 

 

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